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ここまできた再生医学・再生医療

Ⅱ.最先端の再生医療 自己脂肪組織由来幹細胞を用いた乳房再建

三森功士蒲原行雄石川健二原口直紹田中文明上尾裕昭早川宏司石井秀始Hedrick H. Marc森正樹

Surgery Frontier Vol.16 No.3, 69-75, 2009

「Summary」近年, 乳癌の手術方法は根治性を第1義としながらも, いかに整容性を保つかについても主眼がおかれてきている. 特に安全かつ簡便で, しかもより生理的な乳房再建方法の確立は乳癌患者のQOLを改善する上で極めて重要な分野である. 再生医療の発展に伴い, さまざまな組織の基になる細胞, すなわち「幹細胞」の存在が明らかにされてきた. 近年, 報告された間葉系幹細胞のひとつである脂肪組織由来幹細胞(ADSC)は多分化能に富んだ極めて有望な細胞である. 私たちは乳癌術後の乳房の変形, 欠如治療のために脂肪幹細胞を用いた再生医療について学内倫理委員会の承認のもと, 平成20年度末までに10例の治療を実施し良好な結果が得られた. 自験例を紹介しながら, ADSCを用いた再生医療の現状と今後の期待について述べる. 「はじめに」近年の幹細胞研究の進歩は目覚ましく, 胚性幹細胞, 組織幹細胞, 造血幹細胞などをはじめとし, 最近では京都大学のグループによって線維芽細胞に数種類の遺伝子を導入し, 胚性幹細胞に類似した万能性を有する人工多能性幹細胞(induced pluripotent stem cells:iPS)が世界で初めて創出された1).

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