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第56回細胞間接着装置と消化器癌 タイト結合蛋白(occludin)と消化器癌

今村将史小島隆徳永祐一平田公一澤田典均

Surgery Frontier Vol.15 No.1, 70-74, 2008

「はじめに」近年まで, 細胞間接着装置の乱れと細胞の癌化や癌細胞の転移・浸潤能の亢進との関連性を示す例が数多く報告されている. 消化器癌の領域では, 胃癌, 大腸癌, 肝癌, 膵癌において, タイト結合蛋白の発現異常が認められている. タイト結合とは, 種々の上皮や内皮細胞の最も頂部(apical)に位置する細胞間接着装置であり, 凍結割断法で観察すると, 膜内粒子の連続した配列からなるストランドの集合である(図1-A). タイト結合は, 大きく2つの機能を有している(図1-B). 1つは, 細胞間隙をシールして物質の選択的透過性を制御するバリア機能である. もう1つは, 細胞膜のapical領域と側壁基底(basolateral)側の境界を形成し, これらの領域間で膜蛋白質や脂質が拡散するのを防ぎ, 細胞の極性形成を維持するフェンス機能である. また, 細胞内シグナルの受容や伝達の場となり, 細胞増殖や腫瘍発生過程にも重要な役割を担っていることが明らかになってきた1)-4).

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