妊娠高血圧症候群は,遺伝・環境要因の複雑な相互作用によって引き起こされる多因子疾患である。最近の研究により,本疾患の病態に対する遺伝的寄与が,母方・父方・胎児因子,およびその相互作用からなることが明らかになってきた。本稿では,妊娠高血圧症候群,なかでも妊娠高血圧腎症のゲノム研究について,ゲノムワイド関連解析(GWAS)やヒト白血球抗原(HLA)の遺伝学的解析などのわれわれのアプローチを含め,多角的な視点から概説した。
特集 ゲノム時代の生殖内分泌学
ゲノムと妊娠高血圧症候群
掲載誌
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
Vol.28 No.2 71-78,
2021
著者名
菅原 準一
記事体裁
抄録
/
特集
疾患領域
代謝・内分泌
診療科目
産婦人科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
媒体
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
Key Words
妊娠高血圧腎症,多因子疾患,ゲノム,ゲノムワイド関連解析(GWAS),コホート研究
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。