次世代シークエンサーの普及により,がんのゲノム異常を網羅的に調べることが容易になった。The Cancer Genome Atlas(TCGA)に代表されるゲノム研究により,卵巣がんのゲノム異常も明らかとなり,がんゲノム情報の臨床応用が進められている。特に高異型度漿液性がんではBRCA1/2をはじめとする相同組換え修復関連遺伝子の異常を約半数で認めており,複数の臨床試験でPARP阻害薬の有効性が示されている。本稿では,がんゲノム情報に基づいた卵巣がんに対するPARP阻害薬選択について概説する。
特集 一気にやって来た! 産婦人科におけるゲノム医療時代
ゲノムに基づく卵巣がんにおける治療法の選別
掲載誌
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
Vol.27 No.4 23-26,
2020
著者名
吉原 弘祐
記事体裁
抄録
/
特集
疾患領域
代謝・内分泌
/
癌
診療科目
産婦人科
/
腫瘍内科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
媒体
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
Key Words
ゲノム,BRCA1/2,PARP阻害薬,相同組換え修復異常
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。