がんゲノム解析によって,固形がんにおいて多様な遺伝子異常が明らかとなり,実臨床において特定のがん遺伝子検査およびがん遺伝子パネル検査を用いたがんゲノム診療がスタートした。婦人科がんにおいては,主に遺伝性乳がん卵巣がん症候群の責任遺伝子であるBRCA1/2に対するPARP阻害薬や高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)がんに対する免疫チェックポイント阻害薬が保険診療として認められている。今後はがん組織の一定の遺伝子変異数を有する固形がんに対する単剤あるいは他剤と併用した免疫チェックポイント阻害薬が有望視されており,患者申出療養制度や自費診療などによって新たな診療が始まっている。
特集 一気にやって来た! 産婦人科におけるゲノム医療時代
婦人科がんにおける遺伝子変異と免疫チェックポイント阻害薬
掲載誌
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
Vol.27 No.4 17-21,
2020
著者名
濵西 潤三
/
万代 昌紀
記事体裁
抄録
/
特集
疾患領域
代謝・内分泌
/
癌
診療科目
産婦人科
/
腫瘍内科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
媒体
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
Key Words
がん遺伝子パネル検査,Precision medicine,TMB,患者申出療養,MSI-High
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。