胸腔子宮内膜症は,月経随伴性気胸,喀血などの臨床症状を呈する胸腔内の子宮内膜症のことである。月経随伴性気胸が最も頻度が高く,9割が右側に発症する。また,Diagnosis Procedure Combination(DPC)データより,女性の自然気胸全体では40歳にも発症年齢のピークがあり,月経随伴性気胸が関与している。一方,月経随伴性喀血は,若年発症が多く左右差はない。治療については,月経随伴性喀血はホルモン療法が奏効するが,月経随伴性気胸は再発率が高く治療に難渋することが多い。特に,月経随伴性気胸は再発率低減を目指した治療法を確立していく必要がある。
特集 子宮内膜症・子宮腺筋症の新たな展開
子宮内膜症と各種疾患
(4)子宮内膜症と月経随伴性気胸・喀血
掲載誌
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
Vol.27 No.1 53-59,
2020
著者名
平田 哲也
記事体裁
抄録
/
特集
疾患領域
代謝・内分泌
/
その他
/
呼吸器
診療科目
呼吸器内科
/
産婦人科
媒体
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
Key Words
月経随伴性気胸,月経随伴性喀血,子宮内膜症,胸腔子宮内膜症,DPC
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。