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特集 漢方医学の妙諦を探る

腸内細菌叢とのクロストークを介する漢方薬の有用性

髙山健人岡村信幸

HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY Vol.26 No.4, 37-45, 2019

大黄甘草湯ダイオウカンゾウトウの主有効成分であるセンノシドA(SA)は,腸内細菌によって代謝を受けレインアンスロンに変換されて下剤効果を発現する。この下剤効果は,共存するrhein 8-O-β-D-glucopyranoside(RG)やリクイリチン(LQ)などによって高まるだけではなく,RGが腸内細菌叢を大きく変化させることで下剤効果に寄与している。また,大黄甘草湯の下剤効果は食餌による腸内細菌叢の変化に左右されることから,食事と「証」が深く関わっていると考えられる。
「KEY WORDS」複合成分系,大黄甘草湯,腸内細菌叢,腸内代謝,食餌

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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