特集 漢方医学の妙諦を探る
漢方薬の有効成分の体内動態
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY Vol.26 No.4, 31-36, 2019
漢方薬は基本的に経口投与により利用されることから,培養細胞を用いた薬理活性を指標にした漢方薬からの有効成分の探索には限界があり,それを経口投与したあとに血中に現れる化合物こそが真の有効成分となりうる。本稿では,生薬・漢方薬に含まれる化合物の体内動態について,ブシの神経障害性疼痛に対する有効成分のネオリンと,カンゾウの偽アルドステロン症発症の原因成分となるグリチルリチン酸の代謝物を例にして紹介する。また,配糖体と呼ばれる化合物の消化管吸収についてもとりあげる。
「KEY WORDS」ブシ,ネオリン,カンゾウ,グリチルリチン酸,配糖体,体内動態
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