子宮頸管妊娠は全異所性妊娠の約0.15%に生じる極めて稀な疾患である。頸管妊娠のリスク因子として子宮内容除去術(D&C),帝王切開術の既往が知られており,子宮内膜や頸管粘膜の傷害が発症に関与すると考えられている。
頸管妊娠の病理学的診断基準は1911年にRubinらが定義し,1980年にDavidらは胎盤の伸展方向から頸管妊娠を4つに分類した。一方,頸管妊娠の病態生理の観点から病理学的に詳細に検討した報告はほとんどなく,頸管妊娠の発症機序などについては現時点でも詳細は不明である。
「KEY WORDS」頸管妊娠,診断基準,病理所見