女性の社会進出が一見進んだようにみえる反面,社会整備が女性の進出に追いついていない実情がメンタルヘルス不調に大きく関係していると考えられる。
女性は,月単位,年単位での女性ホルモンの波を乗りこなしている。くわえて,職場では男女の別のない勤務をこなしながらも女性ならではの細やかさを求められ,家庭での妻・母親の立場では家事・育児といった膨大な仕事量をこなさねばならない。多様なストレスを抱えている女性がメンタル不調をきたすのは想像に難くないにもかかわらず,女性に特化したメンタルヘルス関連事項を規定した法制度は存在していない。
女性のストレスを社会全体で再度見直し,女性自らも周囲も納得した形で社会整備をしていくことが求められる。
「KEY WORDS」ストレス耐性,ワーク・ライフ・バランス,性暴力,晩婚化,ジェンダー