特集 子宮筋腫のすべて
子宮筋腫発育の調節因子
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY Vol.25 No.2, 21-33, 2018
子宮筋腫では,多くの遺伝子領域にDNAメチル化異常が起こっている。さまざまな化合物などの環境因子や栄養因子といったエピ変異原の曝露が子宮筋腫の発生母地となる細胞にDNAメチル化異常とそれに伴う種々の遺伝子の発現異常を引き起こし,その細胞が月経発来を契機に,エストロゲンとプロゲステロンにより特異的な機能変化を獲得することが発生・発育に関与すると考えられる。われわれは,子宮筋腫をエピゲノム異常疾患として位置づけることができると考えている。本稿では,子宮筋腫の発生・発育をDNAメチル化異常の視点から述べる。
「KEY WORDS」子宮筋腫,エピジェネティクス,DNAメチル化,エストロゲン,プロゲステロン
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