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特集 妊孕性温存

各種がんと生殖機能温存

(4)泌尿生殖器がん

岡田弘鈴木啓介慎武宮田あかね

HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY Vol.23 No.4, 53-58, 2016

集学的治療により,泌尿生殖器がん患者の治癒率は飛躍的に向上した。これに伴い,生活の質向上のために妊孕性温存の重要性が増している。泌尿生殖器がん患者に対する妊孕性温存に関して,性機能障害と精子温存の2つの面から解説した。
性機能障害のうち,逆行性射精の場合は膀胱精子を回収し,loss of emissionの場合は精巣精子を採取して体外受精(顕微授精)を行うことにより挙児は可能となる。精子温存は,精子形成開始以降で射精が可能であれば,抗がん化学法や放射線治療開始前に精子凍結保存するのが望ましい。射精不可能な場合や,治療開始前から無精子の場合は,onco-TESEも考慮する。精子形成開始前の場合は,現時点では研究的であるが,幼弱精巣組織を凍結保存し,これの体外培養による精子作出の試みがなされており,今後の研究の進歩が期待されている。
「KEY WORDS」泌尿生殖器がん,妊孕性温存,精子凍結保存,精巣精子採取術,性機能障害,精子形成障害

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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