【特集 女性と脂質代謝】
ステロイドホルモンと脂質代謝
掲載誌
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
Vol.20 No.4 23-27,
2013
著者名
中山良朗
/
土井基嗣
/
益崎 裕章
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器
/
高血圧
/
代謝・内分泌
/
糖尿病
診療科目
循環器内科
/
産婦人科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
泌尿器科
媒体
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
「Summary」ステロイドホルモンはコレステロールより生成される脂溶性ホルモンであり, 副腎皮質ホルモンや性ホルモンの総称である. グルココルチコイドの過剰状態では脂質代謝に悪影響を及ぼす. われわれはその1つのメカニズムとしてミネラロコルチコイドレセプターが肥満脂肪組織のインスリン抵抗性, 酸化ストレス, アディポサイトカイン異常に関与することを明らかにし, 11β-HSD1活性化によるグルココルチコイドの作用増強がその病態形成に関与することを推測している. 加齢による性ホルモンの生理的減少である閉経後や男性更年期では, 動脈硬化や糖脂質代謝異常が全身に及ぼす影響を考慮しなければならない. 「ステロイドホルモンと核内受容体」ステロイドホルモンはコレステロールより生成される脂溶性ホルモンであり, 生命や種族の維持に必須のホルモンである. ヒトではグルココルチコイド, ミネラロコルチコイド, エストロゲン, プロゲステロン, アンドロゲンの5種類に大別される(図1).
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。