【特集 骨粗鬆症の新たな展開】
生活習慣病と骨粗鬆症の連関
掲載誌
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
Vol.20 No.3 57-62,
2013
著者名
斎藤充
記事体裁
抄録
疾患領域
代謝・内分泌
/
骨・関節
診療科目
一般内科
/
循環器内科
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整形外科
/
リウマチ科
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産婦人科
/
腎臓内科
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糖尿病・代謝・内分泌科
/
神経内科
/
老年科
媒体
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
「Summary」骨粗鬆症は骨密度および骨質(微細構造および骨の材質の良し悪し)の低下により骨強度が低下した全身性の疾患であると, 2001年米国国立衛生研究所(NIH)コンセンサス会議で定義された. 糖尿病や動脈硬化といった生活習慣病罹患例では骨密度が保たれていても骨折リスクが高いことが基礎研究や疫学データから明らかにされている. すなわち, いわゆるエストロゲンの欠乏や加齢により生じる骨吸収の亢進に伴う骨密度・骨微細構造の劣化とは独立した病態が, 骨折リスクを高める要因である. 生活習慣病の病態関連因子である酸化ストレス・糖化・カルボニルストレスの上昇が骨質の低下を惹起し, 骨折リスクを上昇させる. 「はじめに」骨粗鬆症は骨量および骨質の低下により骨強度が低下した状態であると, 2001年米国国立衛生研究所(NIH)コンセンサス会議で定義された1).
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。