Summary
初期の流産であっても本人にとっては死産や新生児死亡と同様の喪失体験である。不育症の患者はこの喪失(loss)を繰り返しており,抑うつ,不安が強いことが報告されている。また,夫婦関係に亀裂が生じることもあり次の妊娠に影響を及ぼす。
流産や不育症についての正しい医学知識の提供は患者の自責感や不安を軽減する。また,妊娠初期の精神的なサポートを中心とするtender loving careは妊娠転帰に良い影響を与えるという報告もある。本稿では,自験データも交えて,不育症におけるストレスとメンタルヘルスケアについて概説する。
Key words
●不育症 ●メンタルヘルス ●悲嘆(grief) ●tender loving care
全文記事
不育症
臨床編 不育症におけるストレスとメンタルヘルスケア
掲載誌
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
Vol.19 No.1 57-61,
2012
著者名
各務真紀
/
丸山 哲夫
/
吉村?典
記事体裁
特集
/
全文記事
疾患領域
精神疾患
診療科目
産婦人科
/
心療内科
/
精神科
媒体
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。