「1 ニース分類」1998年に第2回肺高血圧症世界会議がフランスのEvianで開催され,現在のNice分類の原型が作成された.その後,5年毎の世界会議でマイナーチェンジされ,現在の分類となっている(表1).私は1982年に医学部を卒業しており,学生時代には,肺高血圧症(pulmonary hypertension:PH)の分類は原発性肺高血圧症とそれ以外の2次性肺高血圧症に分類されていた,と記憶している.この新しい分類は,肺循環のどこに肺血流を減少させる病変が存在するかという点を基準とした,解剖学的分類である.このような分類の有用な点は,鑑別診断が系統的にでき,同じ分類に属する疾患群の治療は基本的に同様ということである.
1から学ぶ肺高血圧症(PH)―飛躍的に改善したPHの予後について,最新の診断と治療から学ぶ
[1]PHの分類と予後
掲載誌
血栓と循環
Vol.23 No.3 72-77,
2015
著者名
佐藤 徹
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器
/
高血圧
/
代謝・内分泌
/
呼吸器
/
血液
診療科目
循環器内科
/
呼吸器内科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
血液内科
/
小児科
媒体
血栓と循環
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。