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特集 血栓・塞栓症からみた肺高血圧症

Ⅰ.肺循環と凝固・線溶機能

佐藤徹

血栓と循環 Vol.23 No.3, 6-8, 2015

「論文のポイント」
[1]古くから肺動脈性肺高血圧症(PAH)の解剖例において,血栓の存在を示唆する肺動脈細動脈の再疎通像が20~60%の頻度で認められていた.
[2]PAHでは凝固能の亢進が認められている.
[3]PAHでは線溶能が低下している.
[4]PAHでは血小板が幼若化し,生成が亢進し,活性化されている.
[5]PAHではトロンボキサンA2が増加,NOとPGI2が減少している.
[6]PAHの易血栓性は,原因か結果は現状でははっきりせず,今後の検討が待たれる.
「キーワード」肺動脈性肺高血圧症/凝固能亢進/線溶能低下/TF(tissue factor)/MPV(mean platelet volume)/トロンボモジュリン(thrombomodulin)/トロンボキサンA2(thromboxane A2

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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