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特集 EBMからみた抗血栓薬の選択

Ⅲ.各論 3.アテローム血栓症の再発予防における抗血栓薬の選択 (2)心筋梗塞

橋本拓弥阿古潤哉

血栓と循環 Vol.23 No.1, 31-36, 2015

「論文のポイント」
[1]抗血小板療法による2次予防は各種の大規模臨床試験によりその有効性は確立されており,禁忌がない限り全例抗血小板薬を投与すべきである.
[2]ステント留置後急性期の抗血小板療法は,アスピリンとチエノピリジン系の2剤併用が基本であるが,重篤な出血や死亡を引き起こす可能性も示唆されており,現時点では非ステント留置患者に対する2剤抗血小板薬併用療法は推奨されない.
[3]プラスグレルをはじめとした新規の抗血小板薬の登場により,PCI早期の心血管イベント抑制効果が期待されている.
[4]ワルファリン内服により心筋梗塞の再発を減少させることができるが,出血性合併症が増加するため,出血リスクを上回るだけの2次予防効果はない.
[5]低用量のリバーロキサバン内服による心筋梗塞の2次予防効果が期待されている.
「キーワード」2次予防/抗血小板療法/抗凝固療法/新規経口抗凝固薬

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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