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特集 EBMからみた抗血栓薬の選択

Ⅲ.各論 2.糖尿病の血栓症1次予防のガイドライン

副島弘文小川久雄

血栓と循環 Vol.23 No.1, 21-25, 2015

「論文のポイント」
[1]リスク因子としての糖尿病:
心血管系疾患が糖尿病患者の死因となる率は,非糖尿病患者の死因の3倍以上とされており,さらに,糖尿病患者の心血管系疾患の発症率は心血管系疾患の既往を有する患者と同等とされている.
[2]糖尿病患者に対するアスピリン療法の心血管イベント1次予防効果を検討した試験:
Physicians' Health Study, Primary Prevention Project(PPP)研究,Thrombosis Prevention Trial, Women's Health Study, POPADAD研究,JPAD研究などがある.
[3]JPAD研究:アテローム性動脈硬化イベントの発生率に関してアスピリンの抑制効果は認められなかったが,65歳以上の患者ではイベントの発生率はアスピリン投与群で有意に低かった.
[4]ADA/AHA/ACCFの合同委員会のステートメント:
糖尿病患者に対するアスピリンの心血管イベント1次予防効果は明確ではないが,男女別に,一定以上の年齢で追加のリスクを有する場合は低用量アスピリンの投与が推奨されている.
[5]科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン2013:
糖尿病患者におけるアスピリンによる大血管症の1次予防について明確な心血管イベント抑制効果は認められていないが,一部の2型糖尿病患者においてはアスピリンの投与が大血管症の1次予防に有効である可能性がある.
「キーワード」JPAD/POBADAD/ガイドライン/アスピリン/1次予防

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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