出 典
Mosca L, et al:
Effectiveness-based guidelines for the prevention of cardiovascular disease in women―2011 update: a guideline from the american heart association.
Circulation 123(11): 1243-1262, 2011

「要約」「はじめに」女性における心血管病の予防は男性と疾病構造が異なることや妊娠, 閉経など内分泌環境の変化の影響を鑑みると独自のガイドラインが必要である. 本ガイドラインはアメリカ心臓協会が2007updateを改訂したものでこれまでと異なるのはeffectiveness(現実の診療で観察される利益とリスク)が強く考慮され, 推奨はランダム化比較試験により証明された効能(efficacy)に限らない, という点である. 多くの欧米の臨床試験は心筋梗塞をエンドポイントとしており, その結果を用いると心筋梗塞予防ガイドラインになってしまう. しかし女性では脳卒中の予防がより重要なことや発症する年齢の男性との差などから心血管病全体の発症を評価した研究, 女性に特化した研究が本来は必要であり, これは今後の課題である. 「CVD risk assessmentの変更」2007updateでは心血管リスクを3つのカテゴリーに分類していた.