【特集 プロスタグランジン研究の新展開―エイコサノイド周辺脂質を含めた研究動向】
              
 4.抗原非依存性急性炎症におけるプロスタグランジンの役割
                  掲載誌
                
 
                  血栓と循環
                  Vol.21 No.3 24-28,
                  
                    2013
                  
 
                    著者名
                  
  
                          杉本幸彦
                        / 
                          森本和志
                        / 
                          土屋創健
                        
 
                    記事体裁
                  
  
                          抄録
                        
 
                    疾患領域
                  
  
                          循環器
                        / 
                          アレルギー・免疫
                        / 
                          皮膚疾患
                        
                    診療科目
                  
  
                          一般内科
                        / 
                          循環器内科
                        / 
                          皮膚科
                        / 
                          老年科
                        / 
                          手術・救急
                        / 
                          小児科
                        
 
                    媒体
                  
 
                      血栓と循環
                    
 [論文のポイント] [1] プロスタグランジン(PG) E2は血管弛緩を介して血流を増加させることでヒスタミンやブラジキニンの血管透過性亢進を増強すると長い間考えられてきたが, 本PGが血管透過性に影響するのかは不明であった. [2] 最近, マスト細胞が一次刺激性接触皮膚炎などの抗原非依存的な急性炎症に関与することが見出されたが, PGがこうしたマスト細胞による炎症惹起を引き起こすという知見はなかった. [3] われわれは, アラキドン酸誘導性炎症において, PGE2がマスト細胞のEP3受容体を介してこれを活性化し, 脱顆粒を引き起こすことを見出した. [4] われわれはまた, 骨髄培養マスト細胞を用いた解析から, PGE2はEP3受容体-Gi経路を介して, 細胞外Ca2+の流入とPI3キナーゼ-Akt系の2つのシグナル経路活性化を引き起こし, マスト細胞の活性化を惹起することを示した.
          ※記事の内容は雑誌掲載時のものです。