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データブック アテローム血栓症の大規模臨床試験 PART3

6.包括的管理・治療 CAPRIE-like cohort 2.CHARISMA試験の心筋梗塞,脳卒中の既往もしくは症候性末梢動脈疾患を有する症例におけるサブグループ解析(CAPRIE-like cohort)

光武良亮上野高史

血栓と循環 Vol.19 No.3, 210-211, 2011

出 典
Bhatt DL, et al. CHARISMA Investigators:
Patients with prior myocardial infarction, stroke, or symptomatic peripheral arterial disease in the CHARISMA trial.(CHARISMA-CAPRIE like)
J Am Coll Cardiol 49(19):1982-1988, 2007

※図表に関しましては、割愛させていただいております。

要 約

背景

 急性冠症候群や冠動脈ステント留置後の症例ではアスピリンとクロピドグレルの併用療法がアスピリン単独療法より有効であることが報告された.近年,アテローム血栓性イベントの高リスク患者に対して,アスピリン単独療法とアスピリンとクロピドグレルの併用療法を比較したCHARISMA試験(Bhatt DL, et al:N Engl J Med 354:1706-1717, 2006)が行われたが,1次エンドポイントである心血管死,心筋梗塞そして脳卒中の発生には両群間で差はなかった.このCHARISMA試験にはアテローム血栓症の既往がある,もしくはアテローム血栓症に対する複数の危険因子を有する安定した患者が登録されていた.一方,虚血性イベントのリスクがある患者を対象としてクロピドグレルとアスピリンの有効性を比較したCAPRIE試験(CAPRIE Steering Committee. Lancet 348:1329-1339, 1996)では虚血性イベントの既往がある高リスク患者において,クロピドグレルがアスピリンより有効であることが報告された.
 そこで,CHARISMA試験においてもCAPRIE試験と同等(“CAPRIE-like”)の高リスク患者に対する2次予防という点ではクロピドグレルとアスピリンの併用療法の有益性が明らかになるのではないかとの仮説が立てられ,当試験(CHARISMA試験のサブグループ解析)が行われた.

対象

 CHARISMA試験の登録症例(次のうち1つに該当するもの:冠動脈疾患の既往,脳血管疾患の既往,症候性末梢動脈疾患,アテローム血栓症に対する危険因子を複数有する)のうちCAPRIE試験と同様の高リスク(次のうちいずれかに該当する:心筋梗塞の既往,脳梗塞の既往,症候性末梢動脈疾患)を有する9,478症例.

方法

 二重盲検法を用いてクロピドグレルとアスピリンの併用療法群とアスピリン(+プラセボ)療法群に無作為に割り付けられた.非盲検でのクロピドグレル投与の適応を有するものや出血の高リスクを有する者は除外された.
 本試験における有効性の1次エンドポイントは心血管死(失血死を含む),心筋梗塞,脳卒中であり,2次エンドポイントは1次エンドポイントに不安定狭心症による入院,1過性脳虚血発作,血行再建術の施行を加えたものであった.そして,安全性の1次エンドポイントはGUSTO(Global Utilization of Streptokinase and t-PA for Occluded Coronary Arteries)基準による大出血,2次エンドポイントは同基準による中等度出血であった.本試験における観察期間は中央値で28ヵ月であった.

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