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データブック アテローム血栓症の大規模臨床試験 PART3

6.包括的管理・治療 ACCORD 1.2型糖尿病患者における厳格血圧コントロールの心血管イベント抑制効果

卜部貴夫

血栓と循環 Vol.19 No.3, 207-209, 2011

出 典
Cushman WC, et al. ACCORD Study Group:
Effects of intensive blood-pressure control in type 2 diabetes mellitus.
N Engl J Med 362(17):1575-1585, 2010

※図表に関しましては、割愛させていただいております。

要 約

背景

 2型糖尿病患者において厳格な血糖コントロールにより細小血管症に対する有意な抑制効果は証明されているが,大血管症の抑制に関する明確なエビデンスは証明されていない.さらに血圧管理において収縮期血圧を135~140mmHg以下まで降圧するといった,厳格な血圧コントロールによる心血管イベント抑制効果をみたランダム化試験のエビデンスはない.The Action to Control Cardiovascular Risk in Diabetes(ACCORD)試験は,米国とカナダにおいて77施設が参加し,厳格血糖管理と標準血糖管理の2群に振り分け,血圧管理または脂質管理の有効性も合わせて心血管イベント抑制について検討することも目的とし2×2ファクトリアルデザインで実施された.血圧管理に関するACCORD blood pressure(ACCORD BP)試験では,収縮期血圧を120mmHg未満へコントロールすることにより,2型糖尿病患者のハイリスク群において主要心血管イベントが抑制されるか否かが検討された.

対象

 ACCORD試験では,10,251例のハイリスクを有する2型糖尿病患者が登録されている.本試験でのハイリスクは,心血管疾患(cardiovascular disease:CVD)を有する40歳以上,または2つ以上のCVDリスクを有するか動脈硬化が診断された55歳以上と定義されている.ACCORD試験の登録患者からランダムに抽出された4,733例が,ACCORD BP試験の対象として登録された.

方法

 ACCORD BP試験の登録基準は,ACCORD試験基準に加えて降圧薬3剤以下で収縮期血圧130~180mmHgと定められた.登録された4,733例は,目標血圧が収縮期120mmHg未満の厳格血圧管理群と140mmHg未満の標準血圧管理群の2群に非盲検でランダムに割り付けられた.1次エンドポイントは非致死性心筋梗塞,非致死性脳卒中,または心血管死の複合として定義された主要心血管イベントである.平均観察期間は4.7年であった.

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