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データブック アテローム血栓症の大規模臨床試験 PART3

5.末梢血管・静脈血栓・肺塞栓 10.静脈血栓塞栓症の遺伝学

宮田哲郎

血栓と循環 Vol.19 No.3, 195-196, 2011

出 典
Gohil R, et al:
The genetics of venous thromboembolism. A meta-analysis involving approximately 120,000 cases and 180,000 controls.
Thromb Haemost 102(2):360-370, 2009

※図表に関しましては、割愛させていただいております。

要 約

背景

 静脈血栓塞栓症(venous thromboembolism:VTE)は西欧において主要な死因の1つである.米国では新規発症VTE患者は年間約60万人で,このうち20万人以上は肺塞栓症(pulmonary embolism:PE)で死亡している.また,深部静脈血栓症(deep vein thrombosis:DVT)の6%,PEの12%は診断後1ヵ月で死亡しており,VTE発症のリスク因子を明らかにして予防処置につなげることが緊急の課題となっている.疫学調査ではVTE発症には人種差があり,白人や黒人はヒスパニックやアジア人より発症率が高いことが明らかになっている.このためVTE発症に関連する遺伝子検索が多数行われたが,候補遺伝子の一塩基多型(single nucleotide polymorphisms:SNP)を用いたケースコントロール研究では信頼できる結果は得られなかった.これを克服するために,これまでに報告されたVTE発症に関連するSNPを用いた遺伝子検索研究を集めメタ解析を行った.

対象

 2008年1月までに報告されたVTE発症に関連する遺伝子検索のケースコントロール研究を,言語を問わず,letterや抄録も含めてMEDLINE,EMBASE,GOOGLE SCHOLARを用いて検索した.ただし,妊娠,担癌,抗凝固因子欠乏,抗リン脂質症候群,網膜静脈血栓症,門脈血栓症,脳静脈血栓症,術後VTEを扱ったものは除外し,遺伝子型の頻度が報告されていない場合も除外した.

方法

 各論文から,報告年,研究デザイン,対象とする人種,VTE関連遺伝子型頻度を抽出し,Review Manager V5.0,Comprehensive Meta Analysis V2.2.023の解析ソフトを用い,各遺伝子のSNPに対しオッズ比(odds ratio;OR),95%信頼区間(confidence interval:CI)を求めた.

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