<< 一覧に戻る

データブック アテローム血栓症の大規模臨床試験 PART3

5.末梢血管・静脈血栓・肺塞栓 PARTNERS 5.PARTNERS(Peripheral Artery Disease Awareness,Risk,and Treatment:New Resources for Survival)プログラムにおける,末梢動脈疾患が健康関連QOLに及ぼす影響

椎谷紀彦

血栓と循環 Vol.19 No.3, 181-182, 2011

出 典
Regensteiner JG, et al:
The impact of peripheral arterial disease on health-related quality of life in the Peripheral Arterial Disease Awareness, Risk, and Treatment:New Resources for Survival (PARTNERS) Program.
Vasc Med 13(1):15-24, 2008

※図表に関しましては、割愛させていただいております。

要 約

背景

 健康関連QOL(health-related quality of life:HRQoL)は,疾病や治療に対する反応について,身体的,心理的,社会的領域を含む健康の多面的評価を可能にするものである.末梢動脈疾患(peripheral artery disease:PAD)は身体的能力を制限するが,PAD患者のHRQoLに関する全米的大規模研究はなく,他の心血管疾患(cardiovascular disease:CVD)患者のQOLとの比較研究もない.
 PARTNERS研究は,プライマリケアにおける全米地域密着型PAD発見プログラムである.本研究の目的は,PARTNERS対象者において,PAD患者は他のCVD患者と同程度にHRQoLが低下しているという仮説を検証し,HRQoL低下につながるPADの臨床的特徴を明らかにすることである.

対象

 全米25都市の350プライマリケアサイトにおいて,70歳以上または,50~69歳で糖尿病か喫煙歴を有する7,155名を対象とした.

方法

 Ankle brachial pressure index:ABIと簡単な診察・病歴調査,4つのHRQoL質問表で評価を行った.十分なデータを有する6,499名を,対象群,PAD群,CVD群(心・脳・大動脈が対象,冠動脈疾患が78%),PAD+CVD群の4群に分類した.82%にあたる5,313名が,HRQoLの1つ以上のデータが評価可能であった.
 HRQoLはSF-36,Walking Impairment Questionnaire(WIQ),HRQoLの全体的な印象を示すCantril Ladder of Lifeスケール,PAD特異的だが未検証のPeripheral Arterial Disease Quality of Life(PADQoL)の4者で評価した.また4,786名では,下肢症状をSan Diego Claudication Questionnaire(SDCQ)で下肢痛なし,非定型的下肢痛,古典的跛行に3分類した.
 解析においては,年齢,性,民族に加え,喫煙,糖尿病,高血圧,高脂血症,body mass indexをanalysis of covariance(ANCOVA)で補正した.またPADを有する群は,本スクリーニングでABI<0.9により新たに診断されたnew群と,以前から診断されていたprior群に細分類し解析した.

記事本文はM-Review会員のみお読みいただけます。

メールアドレス

パスワード

M-Review会員にご登録いただくと、会員限定コンテンツの閲覧やメールマガジンなど様々な情報サービスをご利用いただけます。

新規会員登録

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る