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データブック アテローム血栓症の大規模臨床試験 PART3

3.脳 c.脳梗塞の抗凝固療法 RE-LY 2.脳卒中/一過性脳虚血発作の既往を有する心房細動患者におけるダビガトランとワルファリンの比較:RE-LY試験サブグループ解析

奥村謙

血栓と循環 Vol.19 No.3, 152-154, 2011

出 典
Diener HC, et al:
Dabigatran Compared with Warfarin in Patients with Atrial Fibrillation and Previous Transient Ischaemic Attack or Stroke:a Subgroup Analysis of the RE-LY Trial.
Lancet Neurol 9:1157-1163, 2010

※図表に関しましては、割愛させていただいております。

要 約

背景

 脳卒中リスクを1つ以上有する非弁膜症性心房細動患者18,113例を対象に直接トロンビン阻害剤ダビガトランエテキシラート(以下,ダビガトラン)とワルファリン(INR 2.0-3.0)の脳卒中/全身性塞栓症の発症抑制を比較したRE-LY試験では,脳卒中/全身性塞栓症の発症においてダビガトラン110mg 1日2回投与群がワルファリン群に対する非劣性を示し,ダビガトラン150mg 1日2回投与群は優越性を示した.
 一方,大出血の発現では,ダビガトラン110mg 1日2回投与群でワルファリン群に比べ有意なリスク低下を示し,ダビガトラン150mg 1日2回投与群は同等の発現率を示した.頭蓋内出血においては,ダビガトラン両用量群ともにワルファリンに対する有意なリスク低下が認められた.
 脳卒中および一過性脳虚血発作(TIA)の既往は,脳卒中リスクが増大するのみならず,抗凝固療法による脳出血リスクも増大する.
 本稿で紹介するRE-LY試験のサブグループ解析は,事前に設定された解析であり,虚血性脳卒中/TIA既往歴を有する患者の有効性と安全性について全集団との一貫性について検討した報告である.

対象

 脳卒中リスクとして脳卒中・TIA・全身性塞栓症の既往,左室駆出率40%未満,症候性心不全(NYHA Ⅱ度以上),75歳以上,65歳以上の糖尿病・冠動脈疾患・高血圧を1つ以上有する非弁膜症性心房細動患者18,113例を対象とした.
 本サブグループ解析では,脳卒中/TIAの既往を有する患者と有さない患者群に分けて解析を行った.

方法

 対象患者をダビガトラン150mg 1日2回投与群,110mg 1日2回投与群,ワルファリン(INR 2.0-3.0)群に無作為に割り付け,ダビガトラン群とワルファリン群は非盲検下で,ダビガトラン2用量間は盲検下で2年間(中央値)観察を行った.
 主要評価項目は,脳卒中/全身性塞栓症,主要な安全性評価項目は,大出血とした.
 本サブグループ解析では,対象患者を脳卒中/TIA既往の有無で分けて,それぞれの評価項目に対する結果について検討した.

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