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データブック アテローム血栓症の大規模臨床試験 PART3

3.脳 b.脳梗塞の抗血小板療法 PRoFESS 4.脳卒中再発予防におけるアスピリンと徐放性ジピリダモール併用とクロピドグレル単剤との比較

伊藤義彰鈴木則宏

血栓と循環 Vol.19 No.3, 146-148, 2011

出 典
Sacco RL, et al. PRoFESS Study Group:
Aspirin and extended-release dipyridamole versus clopidogrel for recurrent stroke.
N Engl J Med 359(12):1238-1251, 2008

※図表に関しましては、割愛させていただいております。

要 約

背景

 脳卒中の再発は,まれならず起きしばしば重篤な後遺症状を残すため,再発予防が極めて重要である.これまでさまざまな無作為化試験によって非心原性脳梗塞の再発予防に抗血小板薬の有効性が報告されている.有効とされてきた薬剤には,アスピリン(1日50mgから325mg),低用量アスピリンとジピリダモールとの徐放剤,クロピドグレル単剤などがある.
 作用機序の異なる2種類の抗血小板薬を併用するのは,単剤よりも効果的である可能性があるが,出血性が懸念される.アスピリンと徐放性ジピリダモールの併用は,アスピリン単剤よりも脳卒中再発予防に優れていることは,ESPS-2(Diener HC, et al:J Neurol Sci 143:1-13, 1996)およびESPRIT(Halkes PH, et al:Lancet 367:1665-1673, 2006)で報告されている.一方,アスピリンとクロピドグレルの併用は,単剤以上の予防効果はなく,出血の合併が増加してしまうことが報告されている.
 そこで,本研究では最も有効な治療法の2つであるアスピリンとジピリダモールの徐放剤の併用をクロピドグレルと比較し,選択のガイドラインとなるかを検討した.

対象

 発症後90日以内の脳梗塞患者で,24時間以上の症状持続またはCT/MRI画像にて最近発症した脳梗塞所見を有する者を対象とした.また無作為抽出前に臨床的/神経学的に症状が安定している症例を登録条件とした.年齢は55歳以上とし,対象薬剤のいずれかが禁忌である症例は除外した.6,000例が登録された段階でさらに登録を促進するために,プロトコールを部分修正し,年齢は50歳以上,脳梗塞の発症後120日以内までの患者に対象を拡大した.

方法

 PRoFESS試験は,2×2の要因解析試験で,二重盲検法にて低用量アスピリン(25mg)とジピリダモール徐放剤(200mg)の合剤を2回/日で投与した群と,クロピドグレル(75mg)1回/日で投与した群とを比較した.同時に,テルミサルタン(80mg,1回/日)群とプラセボ群とを比較した.本稿では2×2の要因解析のうち,抗血小板薬についての解析結果をまとめた.
 一次アウトカムは,すべての脳卒中の再発とした.2次アウトカムは,脳卒中,心筋梗塞,血管死からなる複合エンドポイントとした.

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