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データブック アテローム血栓症の大規模臨床試験 PART3

3.脳 b.脳梗塞の抗血小板療法 CSPSⅡ 3.シロスタゾールの脳卒中再発予防効果に関する試験―アスピリンを対照とした脳卒中再発予防における二重盲検非劣性試験

勝又俊弥片山泰朗

血栓と循環 Vol.19 No.3, 143-145, 2011

出 典
Shinohara Y, et al. CSPS 2 group:
Cilostazol for prevention of secondary stroke(CSPS 2):an aspirin-controlled, double-blind, randomised non-inferiority trial.
Lancet Neurol 9(10):959-968, 2010

※図表に関しましては、割愛させていただいております。

要 約

背景

 アテローム血栓性脳梗塞やラクナ梗塞などの非心原性脳梗塞の再発予防において,抗血小板療法の効果は多くの無作為化試験やそのメタ解析により証明されている.また,抗血小板薬同士の比較も行われているが,アスピリン単独よりも優位性が示された試験はほとんどない.一方で抗血小板薬を併用した場合の効果について検討したMATCH試験(Diener HC, et al:Lancet 364:331-337, 2004),CHARISMA試験で(Bhatt DL, et al:N Engl J Med 354:1706-1717, 2006),アスピリンとクロピドグレルの併用は各薬剤単独と比べて血管イベントの減少は認められず,むしろ出血のリスクを増加させることが報告された.すなわち,抗血小板機能を増強することは出血のリスクを高めると考えられる.シロスタゾールは血小板と血管内皮機能においてホスホジエステラーゼ(PDE)Ⅲ阻害作用を有する抗血小板薬である.以前行われたCSPS(Cilostazol Stroke Prevention Study)では,シロスタゾールはプラセボに比べて脳梗塞再発抑制効果が高く,出血リスクが低いことが示された.今回CSPSⅡ(Cilostazol Stroke Prevention StudyⅡ)は,非心原性脳梗塞患者の脳卒中再発予防において,シロスタゾールとアスピリンを比べ,シロスタゾールのアスピリンに対する非劣性と安全性について評価した.

対象

 発症後26週以内で20~79歳までの日本人非心原性脳梗塞患者を2003年12月~2006年12月まで登録し,シロスタゾール(200mg/日)かアスピリン(81mg/日)を二重盲検法で割り付けた.

方法

 2003年12月~2008年12月まで経過観察期間は1~5年で,1次エンドポイントは脳卒中の再発(脳梗塞の再発,脳出血,クモ膜下出血)である.2次エンドポイントは,①脳梗塞の再発,②虚血性脳卒中(脳梗塞,TIA)の発症,③全死亡,④複合イベント(脳卒中,TIA,狭心症,心筋梗塞,心不全,入院を要する出血)の発症である.安全評価項目は出血性イベント(脳出血,クモ膜下出血,入院を要する出血)の発症である.

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