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データブック アテローム血栓症の大規模臨床試験 PART3

2.心臓 b.血栓溶解療法 CURRENT-OASIS 7 6.急性冠症候群におけるクロピドグレルとアスピリンの投与量の比較―The CURRENT-OASIS 7 Investigators

平山治雄

血栓と循環 Vol.19 No.3, 81-84, 2011

出 典
Mehta SR, et al:CURRENT-OASIS 7 Investigators
Dose comparisons of clopidogrel and aspirin in acute coronary syndromes.
N Engl J Med 363(10):930-942, 2010

※図表に関しましては、割愛させていただいております。

要 約

背景

 クロピドグレルとアスピリンは冠動脈疾患に広く使われおり,クロピドグレルの有用性は,急性冠症候群と経皮的冠動脈形成術(PCI)の症例において確実とされているが,至適投与量はいまだ明らかではない.
 最近の研究ではクロピドグレルの初回荷重投与量と維持投与量を倍にした方が標準量投与よりも強力で,より早く,より均質な抗血小板効果を得られ,その結果よりよい臨床結果を得られることが示されている.
 また,心血管病の予防と治療に用いられるアスピリンの至適投与量も一定の見解を得られていない.ヨーロッパ心臓病学会(ESC)はPCI後のアスピリンの投与量は1日100mg以下を推奨しているが,アメリカ心臓協会/アメリカ心臓病学会(AHA/ACC)はより多い1日162~325mgを推奨している.この見解の相違の原因は,2投与量の無差別比較試験がないためである.
 急性冠症候群の患者に早期のPCIを行う場合のクロピドグレルとアスピリンの至適投与量を明らかにするために,“The Clopidogrel and Aspirin Optimal Dose Usage to Reduce Recurrent Events-Seventh Organization to Assess Strategies in Ischemic Syndromes(CURRENT-0ASIS 7)”研究を行った.

対象

 対象は,2006年6月~2009年7月までの,18歳以上の非ST上昇型とST上昇型の急性冠症候群患者で無差別化後72時間以内にPCIを施行された25,086名.

方法

 試験デザインは2×2階乗法とし,第1要素は無作為盲検法にてクロピドグレル倍量投与群(初回荷重投与600mg,その後6日間150mg/日,その後30日まで75mg/日)とクロピドグレル標準投与群(初回荷重投与300mg,その後30日まで75mg/日)の2群に割り付けた.第2要素は無作為オープンラベル法にてアスピリン高用量群(初回荷重投与300mg,その後30日間300~325mg/日)と低用量群(初回荷重投与300mg,その後30日間75~100mg/日)に割り付けた.
 抗トロンビン薬とglycoprotein Ⅱb/Ⅲa拮抗薬は医師の裁量で使用可としたが,ビタミンK拮抗薬は初めの7日間は禁止とした.
 全症例は無作為割り付け後遅くとも72時間以内にCAGとPCIが施行された.
 主要エンドポイントは,PCI後30日以内の心血管死,心筋梗塞または脳卒中とした.副次エンドポイントは心血管死,心筋梗塞,脳卒中,または心筋虚血の再発,ARCの定義による確実なステント血栓症とステント血栓症の可能性あり,そして全死亡率の複合エンドポイントとした.
 安全性エンドポイントは大出血とし,出血の評価はTIMIの定義に準拠した.

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