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喫煙が血栓傾向を起こす機序
喫煙が動脈硬化と血栓形成を基盤とした心血管イベントのリスクである事実は多くの報告で明らかになっている1).血栓症には血液,血管壁,血流の三要素が関わるとしたVirchowの提唱は,現在でも血栓症のリスクを考える基本となる.近年これらの要素に関わる分子機構の詳細が明らかになってきたが,喫煙は,主に酸化ストレスや炎症反応を惹起することにより,いずれの要素にも影響し血栓形成を助長する.実際にはこれらの三要素が密接に関連し心血管イベントのリスクが高まることになる.まず個々の成分に分けて喫煙の影響を検討する.
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血栓症に関するQ&A PART6
1.成因・危険因子 Q7 喫煙による血栓傾向の機序について教えてください
掲載誌
血栓と循環
Vol.19 No.1 31-34,
2011
著者名
浦野哲盟
記事体裁
特集
/
全文記事
疾患領域
循環器
/
血液
診療科目
一般内科
/
循環器内科
/
心臓血管外科
/
血液内科
/
老年科
媒体
血栓と循環
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。