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はじめに
外来微生物の侵略があった場合,もしくは組織の損傷があった場合,生体は非常事態体制をしき,この危機を乗り越えようとする.まず,感染を察知した免疫細胞,もしくは組織の損傷に伴って壊死した細胞は,アラーミンを放出することによって周囲に非常事態宣言をする.次に,これを受けた周囲の細胞は,炎症,免疫,組織修復のプログラムを立ち上げる.その結果,当該部位には救援細胞や救援物資が集められ,防衛活動や復旧活動が進められる.このように,アラーミンは生体防御的役割を担っているのだが,その一方で,大量のアラーミンが全身を循環すると,全身性炎症反応症候群(SIRS)や播種性血管内凝固症候群(DIC)が引き起こされる.
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血栓症に関するQ&A PART6
1.成因・危険因子 Q3 HMGB1と血管形成について教えてください
掲載誌
血栓と循環
Vol.19 No.1 19-20,
2011
著者名
伊藤 隆史
記事体裁
特集
/
全文記事
疾患領域
循環器
/
血液
/
感染症
診療科目
循環器内科
/
血液内科
/
麻酔科
/
手術・救急
媒体
血栓と循環
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。