緑内障はわが国における最大の失明原因であるが,そのリスク因子として睡眠時無呼吸症候群(OSAS)が注目されている.近年では睡眠時の持続的な眼圧モニタリングが可能になったことから,無呼吸発作時には必ずしも眼圧上昇がみられず,むしろ低酸素症や眼血流量の減少が緑内障の発症につながる可能性が報告されている.特に重症のOSAS患者においては,眼科スクリーニング検査の受診が推奨される.