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特集 睡眠時無呼吸症候群:基礎から臨床

閉塞性睡眠時無呼吸症候群:精緻医療時代の臨床課題

佐藤誠

THE LUNG perspectives Vol.28 No.1, 17-21, 2020

閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の診療では,First Lineの検査は終夜睡眠ポリグラフ(PSG)であり,First Lineの治療は経鼻的持続陽圧呼吸(CPAP)療法である.CPAPの治療機序は単純であるためPSGで判定されたAHI(無呼吸低呼吸指数)からCPAPを処方すれば簡単に奏功すると思われがちであるが,実際は奏功しない,あるいは治療そのものを拒絶する患者も少なくないのが現状である.OSASは,その名の通り多様な病型,臨床症状,合併症を呈する症候群であり,まさにPrecision Medicine(精緻医療)が求められる疾患群である.生理・解剖学的に分類された4つのエンドフェノタイプと,それに対応したCPAP以外の治療法を中心に概説する.
「KEY WORDS」エンドフェノタイプ,解剖学的上気道径,上気道開大筋,ループゲイン,覚醒閾値

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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