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特集 肺移植─呼吸器医が知っておきたい我が国の現状─

我が国の肺移植の治療成績

伊達洋至

THE LUNG perspectives Vol.27 No.4, 11-14, 2019

日本での肺移植が始まって20年が経過し,肺移植は末期肺疾患の治療法として定着した.特に2010年に臓器移植法が改正され,家族の判断で臓器提供が可能となったことで,脳死肺移植数は5倍に増加した.一方で,脳死肺移植待機患者数も増加しており,脳死ドナー不足のために待機中の死亡率は40%を超えている.このため,生体肺移植の必要性が続いている.2019年8月までに実施された肺移植数720例(脳死肺移植489例,生体肺移植231例)の5年生存率は74.8%であり,国際心肺移植学会の報告よりも約20%良好であった.
「KEY WORDS」脳死肺移植,生体肺移植,脳死ドナー

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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