<< 一覧に戻る

特集 コンピュータサイエンスの応用

がんのシステム異常解析と人工知能

宮野悟

THE LUNG perspectives Vol.27 No.3, 17-20, 2019

がんはゲノムの多様な変異が原因となっている生体内で進化する極めて複雑な病気である.ゲノム異常と病態の間には複雑なネットワークがあり,その両方をみる必要がある.がんのゲノム解析は高効率で実現したが,膨大な変異と病態を結びつけるためには人工知能技術が不可欠となっている.その背景にはビッグデータと生命システムの複雑さがある.このためには自然言語処理と機械学習という技術が有用であり,東京大学医科学研究所はWatson for Genomicsを導入することでその障害を乗り越えようとしている.一方,遺伝子発現データからその背景にある遺伝子ネットワークを俯瞰することができ,ある程度の進歩があった.しかし,発見への着地点を見出すためにはネットワークからの知識発見を実現する人工知能技術が必要とされ,富士通研究所が開発したDeep Tensorが注目されている.
「KEY WORDS」がんゲノム解析,遺伝子ネットワーク,スーパーコンピュータ,Watson for Genomics,Deep Tensor

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る