結核および非結核性抗酸菌(NTM)症はいずれも抗酸菌感染症で,侵される臓器は主に肺である.画像検査は無症状・有症状いずれの場合にも診断の最初の関門なので重要性は高い.いずれも気道散布性の疾患であるが,その臨床像・画像には特徴がある.肺結核の画像所見としては,tree-in-bud appearanceに代表される小葉中心性の多発結節のほか,腫瘤影,浸潤影,空洞性病変,石灰化,気管支拡張,肺虚脱など多岐にわたっている.NTM症は結節・気管支拡張型が増加傾向にあり,その主な所見は中葉舌区の気管支拡張を伴う気道中心性の多発結節と浸潤影である.
「KEY WORDS」tree-in-bud appearance,galaxy sign,気管支拡張,空洞