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特集 喫煙のサイエンスⅢ

受動喫煙被害―問題点と将来の課題―

神尾敬子松元幸一郎

THE LUNG perspectives Vol.27 No.1, 24-27, 2019

受動喫煙とは,健康増進法第25条にて「室内又はこれに準ずる環境において,他人のタバコの煙を吸わされることをいう」と定義される.受動喫煙による年間死亡者数は世界では約60万人,日本人では1万5千人と推計されている.呼吸機能の低下,慢性閉塞性肺疾患(COPD),小児喘息の誘発・悪化,肺癌などの発がん,虚血性心疾患や脳卒中などの循環器疾患,乳幼児突然死症候群などの疾患と,受動喫煙との関連が示されている.しかしながら,本邦の受動喫煙対策や,受動喫煙の害に関する国民への啓発は十分とはいえない.
「KEY WORDS」受動喫煙,COPD,小児喘息,肺癌,循環器疾患

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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