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特集 喫煙のサイエンスⅢ

我が国の禁煙運動の実情と課題

作田学

THE LUNG perspectives Vol.27 No.1, 16-19, 2019

我が国の禁煙運動は1978年に札幌で始まったが,その後のいくつかの会でも参加者は数十人程度であり,医学的な裏付けに乏しかった.1985年に平山 雄らがタバコ問題情報センターを設立し,はじめて医学をバックボーンとする禁煙運動が始まった.1991年には日本禁煙推進医師歯科医師連盟が発会し,多くの医師が集まった.しかし,その活動の多くは学術総会を中心とした内向きのものであった.2006年に日本禁煙学会が3G(Global science,Gaiatsu,Grass roots movement)を掲げて発会し,現在では会員5,000名,関連団体傘下数は20万名に達している.また,たばこ規制条約(WHOたばこ規制枠組条約;FCTC)1)は各国のタバコ規制に画期的な影響を与えたが,我が国では政府を中心として動きがなかった.2020年のオリンピック誘致を契機に受動喫煙防止の機運が持ち上がり,我々,禁煙運動側,130の健康団体の協力,強力な医師会など四師会の組織力があいまって,受動喫煙防止法(健康増進法改正)および東京都受動喫煙防止条例が成立した.
「KEY WORDS」草の根運動,喫煙科学研究財団,たばこ規制条約(WHOたばこ規制枠組条約;FCTC),禁煙学,オリンピック

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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