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特集 喫煙のサイエンスⅢ

序文

木田厚瑞

THE LUNG perspectives Vol.27 No.1, 10, 2019

「喫煙のサイエンス」というテーマで本誌が特集を組むのは3回目である.なぜ,繰り返してこのようなテーマを特集する必要があるかと問われれば,依然として科学的根拠に乏しいと言い切る人たちが少なくない現状があり,他方で,日常診療で常に患者に対し禁煙を指導する立場にある呼吸器専門医に対して最新の情報を提供したいと考えるからである.
米国では,タバコによって健康を害されたと訴え,裁判所の判断を求めるケースが多い.1998年,国民の健康を守る立場の政府とタバコ会社が合意文書「Tobacco Master Settlement」を交わしている.タバコとならんで健康を害するとされた項目には,過剰の糖分を含有するファーストフード,オピオイド,アルコール,炭素粒子の産生に関わるオイルの問題に加えて銃器までもが含まれている.いずれについても科学的根拠,補償の形態,ラベルなど警告の内容,宣伝の制限,公衆への教育,関連企業による政治家のロビー活動や企業寄りの立場でのスポンサーを制限する方針について述べている1)

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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