血清抗体価に基づく診断方法では,Chlamydophila pneumoniaeによる肺炎は市中肺炎の病原微生物の2.8%を占める1).しかし,遺伝子検出を診断に用いた場合,その頻度はさらに低くなる可能性が示唆されている2).我々は2012年より検査試薬としてmultiplex PCR(Seegene社;Seeplex®,Anyplex™)を臨床現場で使用し,これまで2,000以上の気道検体(鼻咽頭腔拭い液,喀痰,BALFなど)を検査しているが,C. pneumoniaeが検出されたのは現時点において本稿で紹介する3例のみである.C. pneumoniae肺炎は他の病原微生物との混合感染が多く,画像所見ではair bronchogramを伴う浸潤影を呈するとされ,特徴的な画像所見がないことから,他の細菌性肺炎との鑑別が困難である3).
Medical Pictures
<i>Chlamydophila pneumoniae</i>肺炎
掲載誌
THE LUNG perspectives
Vol.27 No.1 1,
2019
著者名
金城武士
/
藤田 次郎
記事体裁
連載
/
症例
/
抄録
疾患領域
呼吸器
/
感染症
診療科目
呼吸器内科
媒体
THE LUNG perspectives
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。