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患者から医師へのシグナル

第83回 明日のために,今日を生きる

菅原美代子

THE LUNG perspectives Vol.26 No.4, 102-107, 2018

主人の仕事の関係で,約10年間をアメリカで過ごしました.運転免許もあちらで取得しましたし,何と2人の娘の出産もアメリカで経験.英語も得意ではありませんでしたし,何も不安がなかったというわけではありませんが,些細なことは気にしない性分が幸いしたのでしょうね,文化も違う不慣れな土地で試練もありましたが,乗り越えることができました.28歳で初めて渡米して,最初に行ったのはロサンゼルスでしたが,その直後に早速,車の免許をとることを決意.日本語ができる教官がいるということで申し込んだのですが,蓋を開けてびっくりしました.何せ「おはよう」「さようなら」が話せる程度だったんですから.それなら,「私も英語ができるっていっても問題ないんじゃない?」と思えて,吹っ切れた感覚になったとでもいうべきでしょうか.アメリカでの生活を楽しまなきゃ損じゃない?って,色々と楽観的に捉えられるようになりましたね.それまでハンドルを握ったことのなかった私が,教習生活2日目にして,いきなりフリーウェイデビューを果たしたり,「ちょっとコーヒーでも飲もうよ」という教官の提案で,路上運転にでて間もないのにコーヒーショップに立ち寄ったり,さすがに自分でも「どうして,アメリカで私が英語をしゃべってこんなことをしているんだろう」と不思議に思いました.アメリカでの暮らしは思い返してもエキサイティングな経験だらけでした.現在,私は71歳ですが,これまでを振り返ってみても,人生,本当に何があるのかわからないと思います.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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