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Medical Pictures

Mycobacterium abscessusによる肺NTM症

金城武士藤田次郎

THE LUNG perspectives Vol.26 No.1, 3, 2018

症例は70歳,男性。血痰を主訴に近医を受診し,胸部X線上,左上肺野に空洞陰影が認められ当院へ紹介受診となった。喀痰抗酸菌塗抹陽性で結核菌PCRは陰性。培養検体のDDH法でMycobacterium abscessus陽性と判明し,以降,複数回検出されたことから,同菌による肺非結核性抗酸菌(NTM)症と診断した。M. abscessusによる肺NTM症は日本本土では稀であるが,台湾,韓国では比較的多く,我々の検討では沖縄県でも多い可能性が示唆されている1)。画像所見では,本症例のように全肺野に広く病変を呈する傾向があるとされている。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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