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第54回「高齢者の生活の場と看取りに関する問題」

THE LUNG perspectives Vol.25 No.3, 98-102, 2017

臨床死生学の基本と高齢者の看取りについて第1回目では「臨床死生学からみる生と死の問題を取り巻く流れ」というテーマで臨床死生学成立の背景について述べた。第2回目は生と死に関連して,特に高齢者の生活の場と看取りの問題について取り上げる。
平成27年度版高齢社会白書(内閣府)によると,平成26年の65歳以上の高齢者人口は3,300万人,総人口に占める割合は26.0%(前年25.1%)であり,将来推計では75歳以上の後期高齢者人口の顕著な増加が予測されている。また,高齢者の単独世帯も男女ともに増加傾向にあり,地域包括ケアという考え方を基本として,医療や福祉制度の在り方については模索の状態が続いているというのが現状である。しかし,主たる介護を家族に頼った在宅ケアや在宅での看取りには限界があるようにも思われ,人々が最期まで慣れ親しんだ自宅で過ごしたいと願っても,依然として在宅死は1割強,病院死が8割近くを占めている。一方,高齢者人口の増大とともに年間死亡者数も増加しており,高齢者の生活の場と看取りに関する問題は従来以上に深刻さを増してきている。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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抄録