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医療と哲学

第51回 医学の哲学(3)医学の科学論と次元的人間論

杉岡良彦

THE LUNG perspectives Vol.24 No.3, 92-95, 2016

「はじめに」約10年前(2005年)に神経内科医の米山公啓氏は『医学は科学ではない』という一般向けの新書を出版しました。医学は科学ではないのでしょうか?もし,医学が科学であるとすればどのような科学的特徴を有するのでしょうか?連載第1回目では簡単に触れたこの問題を,今回はより詳しく考えたいと思います。
「医師の権威づけとしての学問?」医学概論(医学哲学)の創始者である澤瀉久敬の弟子に,医師である中川米造(1926-1997)がいます。彼は著書の中で「古典的にはプロフェッシオンとよばれる職業は医師と,法律家と聖職者の三つだけであったが,いずれも中身がわからない職業であるうえに,質の悪いサービスをうけると重大な結果をまねくおそれのあるものである。」(中川米造,1988年,50-51頁)と述べ,それゆえに医師には何らかの資格認定が必要であったと指摘しています。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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