「Summary」・EGFR 遺伝子変異,ALK遺伝子転座がともに陰性,もしくは不明な進行非小細胞肺癌において,日本での高齢者に対する標準治療はDTXをはじめとした第3世代抗癌剤の単剤療法である。
・高齢者進行非小細胞肺癌に対するプラチナ製剤併用療法のエビデンスも存在するが,現時点で高齢者に対して単剤療法とプラチナ製剤併用療法のどちらが優れているか,明確な結論は出ていない。
・75歳以上のFGFR遺伝子変異陽性進行非小細胞肺癌患者に対する初回治療は,ゲフィチニブまたはエルロチニブが推奨されている。
・高齢者の限局型小細胞肺癌に対する標準治療は確立していない。進展型小細胞肺癌の標準治療はCE療法とSPE療法であるが,実地臨床では利便性からCE療法が汎用されている。
「Key words」NSCLC,CSLC,elderly patients