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CPC日常臨床から学ぶ

右胸水をきたし,剖検で早期の胸膜中皮腫と診断された高齢者の1例─当院での胸膜中皮腫9例の検討をふまえて─

A case of malignant pleural mesothelioma with right massive pleural effusion diagnosed by antopsy

小林文竹下恵理長谷川瑞江佐藤昭寿岡林麻子横堀直子桂秀樹廣島健三

THE LUNG perspectives Vol.24 No.2, 2-7, 2016

「はじめに」胸膜中皮腫は,胸膜内面を覆う中皮腫細胞に発生する難治性の腫瘍であり,アスベスト吸入との関係が知られている1)2)。胸膜中皮腫は早期診断が困難な腫瘍であることが報告されている1)3)。今回われわれは,右大量胸水をきたし,胸水細胞診より胸膜中皮腫が疑われたものの生前確定診断に至らず,剖検で早期の胸膜中皮腫と診断された高齢者例を経験した。本症例を含め,当科で経験した9例の検討をふまえて若干の文献的考察を加えて報告する。
「1.症例」
症例:90歳,男性
主訴:全身倦怠感
既往歴:特記すべきことなし
職業歴:ボイラー技師(アスベスト曝露歴あり)
現病歴:2013年6月14日,昼食後より全身倦怠感が出現し,食事摂取不良となった。全身衰弱を認めたため,翌日当院に救急搬送された。胸部単純X線写真にて大量の右胸水貯留を認めたため,同日精査加療目的に入院となった。
「Key words」胸膜中皮腫,高齢者,胸水細胞診,胸腔鏡下胸膜生検

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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