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特集 特発性肺線維症(IPF)を考える

IPFの病因論

The etiology of IPF

西岡安彦

THE LUNG perspectives Vol.23 No.3, 66-69, 2015

「Summary」特発性肺線維症(IPF)は,特発性間質性肺炎(IIPs)のなかで最も頻度の高い疾患である。IIPsは原因不明の間質性肺炎の総称と理解されており,現在のところその病因は十分には解明されていない。一方,家族性肺線維症においては,その病因として肺サーファクタントタンパクやテロメラーゼの遺伝子変異が同定されている。興味深いことにこれらの遺伝子変異により生じる小胞体ストレス,アポトーシス,テロメア短縮といった変化はIPFにおいても同時に観察されている。したがって,IPFの病因解明には遺伝子解析からのアプローチが重要と思われる。
「はじめに」特発性肺線維症(idiopathic pulmonary fibrosis;IPF)は,特発性間質性肺炎(idiopathic interstitial pneumonias;IIPs)のなかで最も頻度の高い疾患である。IIPsは原因不明の間質性肺炎の総称と理解されており,現在のところその病因は十分には解明されていない。
「Key words」肺胞上皮細胞,遺伝子変異,肺サーファクタントタンパク,テロメラーゼ

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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