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特集 酸素の生体作用―基礎研究から応用医学までの新機軸―

一酸化炭素中毒と低酸素血症

Carbon monoxide poisoning and hypoxemia

菊池広子松田潔

THE LUNG perspectives Vol.22 No.3, 71-74, 2014

「summary」 一酸化炭素(CO)は酸素の200倍以上の親和力でヘモグロビン(Hb)と結合して酸化Hb(O2-Hb)を減らし, 同時にO2-Hbの親和性を高めて酸素解離曲線を左方偏位し, 組織の低酸素症をきたす. COはミオグロビンとも結合し, 心筋虚血, 不整脈, 横紋筋融解などをきたす. CO中毒の急性期症状は頭痛, 痙攣, 意識障害など非特異的である. 急性期症状が一時改善した後, 遅発性に精神, 神経症状が出現することがあり, 間歇型CO中毒や遅発性脳症と呼ばれる. 間歇型の症状は組織低酸素症だけでは説明がつかず, 酸化ストレスと呼ばれる細胞毒性機序の関与などが考えられている. CO中毒の診断は, 発症状況を聴取してCO曝露の可能性を疑うことが有用である. 血中CO-Hb値だけでは重症度の判断はできず, CO曝露が疑われ, 代謝性アシドーシスをきたしている場合にはCO-Hb値が低値でも重症CO中毒として治療する.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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