【特集 酸素の生体作用―基礎研究から応用医学までの新機軸―】
低酸素血症,組織低酸素が起こす臨床症状と身体所見について
The symptoms of hypoxemia and tissue hypoxia
掲載誌
THE LUNG perspectives
Vol.22 No.3 35-38,
2014
著者名
岩田充永
記事体裁
抄録
疾患領域
呼吸器
診療科目
呼吸器内科
/
麻酔科
/
手術・救急
媒体
THE LUNG perspectives
「summary」 ・低酸素血症を認識するためには, パルスオキシメーターの数値だけに依存するのではなく, 呼吸数・呼吸状態と経皮的酸素飽和度(SpO2)をセットで評価することが重要である. ・低酸素血症, 組織低酸素が起こす臨床症状を認識することは, ショックを早期に認識することである. ・ショックの原因を推定するためには, 中心静脈圧(CVP)が高いタイプか低いタイプかを推定する. ・原因が単一であるショックも病態が進行すると, 種々の因子が複合したショックとなる. 「I 基本に立ち返って, 低酸素血症, 組織低酸素を数式で考えてみると」 「すべての細胞は活動するために酸素を必要としており, 酸素は血液中のヘモグロビンと結合して心臓からすべての臓器の細胞まで届けられる. 臓器の血流量は平均動脈圧によって規定されている」という大前提は下記の4つの数式で説明される.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。