CPC日常臨床から学ぶ
全身性エリテマトーデスの経過中にびまん性肺胞出血を発症した1例
A case of diffuse alveolar hemorrhage in the course of systemic lupus erythematosus
掲載誌
THE LUNG perspectives
Vol.22 No.2 2-6,
2014
著者名
吉田遼平
/
佐々木高明
/
牧野雄一
/
山本雅大
/
山本泰司
/
西川祐司
/
三代川斉之
/
大崎能伸
記事体裁
症例
/
抄録
疾患領域
呼吸器
/
腎臓
/
膠原病・リウマチ性疾患疫
診療科目
呼吸器内科
/
膠原病科
/
腎臓内科
媒体
THE LUNG perspectives
[はじめに] びまん性肺胞出血は全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus; SLE)の難治性肺合併症である1). 今回われわれは, びまん性肺胞出血により全経過4日で死亡したSLE症例を経験した. 第3病日に抗好中球細胞質抗体(anti-neutrophil cytoplasmic antibody; ANCA)陽性が判明し, 剖検病理組織にて顕微鏡的多発血管炎が確認された. SLEにANCA関連血管炎を併発し, 肺胞出血をきたした稀な症例と考えられたので報告する. [1, 症例] 症例: 68歳, 男性 主訴: 発熱, 血痰 既往歴・家族歴: 特記事項なし 嗜好歴: 喫煙40本/日, 40年間 職業歴: 土木業(粉塵吸入歴なし) 現病歴: 入院7年前に多発関節痛, 発熱を自覚し当院内分泌・膠原病内科を受診した. 精査にて円板状紅斑, 抗核抗体陽性, 抗二本鎖DNA抗体陽性, リンパ球減少を認めた.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。